top of page

2026年八王子市議会第2回定例会

 6月25日、八王子市議会第2回定例会が終わりました。3月の第1回は予算、9月の第3回は決算で、それなりにボリュームがあるのに対し、6月の第2回、12月の第4回は比較的穏やかな議事進行であることが多いのですが…今回は嵐のような定例会でした。

 私は今回出番がおおく、本会議では一般質問、議員提出議案2件で計3回登壇しました。



一般質問 ①熱中症対策

「八王子市熱中症対策の対応方針」を八王子市が策定したので、市内で活動する市民、屋外イベント等の主催者や従事者、仕事をしなければならない職員が、それぞれどのように対応することが望まれているのか、労働環境整備や運用を確認したうえで、市が発注する事業においてどのようなことを配慮しているのか、問いました。

一般質問 ②親水まちづくり

南浅川を中心に、水辺に親しむイベント「ミズカツ」が取り組まれるようになって3年が経過しました。川遊びは基本的に一人ひとりの自由ですが、陵南水辺活用協議会が設立されたことで、地域の声をとりまとめて、イベントなどを企画できる受け皿ができました。八王子市は小田野中央公園も含め、住民の意見で運営される公園がありますが、今後そのような空間を増やしていくために、好事例の研究を進めていただきたい旨、質問しました。南浅川・北浅川の合流点に、新しい堤防が整備され、河川敷広場もリニューアルしました。浅川ゆったりロードの延伸、親水空間の演出など、できることがたくさんあると思います。


議員提出議案第5号 障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例の一部を改正する条例設定について

 珍しく、議員提出による条例案(といっても既存条例の一部改正ですが)の提出がありました。2012年に施行されたこの条例は、障害者差別禁止をうたった全国でも先駆けとなる条例です。


 今回の提案は自民党新政会から出されました。この条例に「コミュニケーション保障による社会参加」と「手話を言語として位置づけること」などを追加したいとするもの。一見すると悪いことを書いているようには思えないのですが、同じ条文や文言でも、条例のどこに書くのかによって、他の条文との関係性や影響範囲が変わってしまうことに注意が必要です。

 私だけでなく公明党や生活者ネットワークの議員からも疑問が呈され、厚生委員会でも質問が相次ぎました。


 障害者差別禁止条例の「理念条項」を改正することは他の障害への配慮、その後に続く条文への影響をかんがえると不適当では。聴覚障害者協会が制定をがんばっている手話言語条例が作れなくなってしまうのでは。何より問題視されたのは、この条例案を提出する際に、八王子市の障害者団体(聴覚障害者協会も含む)が何の説明も受けていなかったことです。


「私たちのことを、私たち抜きに決めるな」という障害者権利保障の鉄則があり、当事者抜きのプロセスに対する批判が相当ありました。結果的にこの件は厚生委員会預かりの「継続審議」となりました。


 当初この議案が提出されたとき、多くの議員は否定的ではありませんでした。手話言語条例の制定は八王子市聴覚障害者協会が大事に温めていたことは周知のことでしたから、当事者から自民党に働きかけがあったのだろうな…くらいの受け止めがほとんどだったのだろうと想像しています。私も当事者運動のことは承知していましたから、一見した時にはちょっと安直なまとめ方だけど、当事者が納得しているのなら…と思っていたのですが、念のために聴覚障害当事者に問い合わせたら、「知らない」「聞いてない」「思っていたのと違う」のオンパレード。そこからは怒涛の展開、他の議員とも連携しながら情報を集めているうちに、聴覚障害以外の障害者団体からも声が上がり、一度立ち止まろう、の形まで持っていくことができました。



議員提出議案第7号 殺傷能力のある武器輸出の禁止を求める意見書の提出について


 市議会は地方自治法の定めにより、国会や政府に対して意見書を提出することができます。今回、表記意見書の提出が議題となりましたので、賛成討論に立ちました。


 憲法は平和主義の観点から、戦争を禁じるだけでなく、他国の戦争に協力しないことも求めています。1967年4月、当時の佐藤栄作首相が武器輸出三原則を決め、その後1976年に三木武夫内閣のもと武器の輸出は全面的に禁止されました。しかし段階的にタガが緩み、現在は一部規制はあるものの、殺傷能力のある武器も輸出が可能になってしまいました。人殺し目的に性能追及するのは論外ですが、作られる武器は高性能・少量生産なので、当然高額になります。相手より少しでも有利になるために、無理をしてでも高い買い物をするのが人類の歴史です。戦国時代は火縄銃、戊辰戦争では、開発した国でも使われていないような最新式武器が日本国内で大量投入されました。自分たちは手を汚さず被害も受けず、日本人同士が奪い合うように武器を買い、データを提供してくれるので、外国の武器商人にとって日本市場は魅力的だったことでしょう。小泉防衛大臣がインドネシアに戦艦三笠の模型を贈り、非難轟轟でしたが、あの船は無理に無理を重ねてイギリスに作ってもらった船。日露戦争に勝ったことで巨艦大砲主義になって、さらに借金を重ねて戦艦大和のような巨艦まで作ったけど、飛行機に沈められ…大戦後は大陸弾道ミサイルと核兵器の時代だと言って、イージス艦と迎撃ミサイルを配備したと思ったら、今度は迎撃ミサイルで撃ち落とせない極超音速滑空弾が登場。これを開発しようとしているそばから廉価なドローンの大量導入と高額なミサイルの非対称戦。武器の目的は破壊と威嚇ですので、非人道的、人類全体でみてまったく非生産的な代物です。軍需がテクノロジーの進歩と経済を牽引するという意見もありますが、軍需で儲かるのは死の商人だけですし、戦争のない縄文時代は5000年続きましたが、産業革命以後200年で人類は滅亡の危機に瀕していますから、技術の進歩は早ければいいというものでもありません。これまで武器にいくら使ったのか、それだけのお金があったのなら、相手国とも共存共栄できたのではと、いつも思います。

 戦争の手段は、実弾が飛び交うだけではありません。経済封鎖、情報操作、テロなどの心理的抑圧なども含め、あらゆる手段が使われます。イランへの攻撃で、米軍の通信やサーバー、AIによる情報支援をしていた企業がイラン革命防衛隊の攻撃対象リストに載りました。当該組織が実際に手を下したかどうかはわかりませんが、3月になってそれらの企業へのサイバー攻撃が急増したと聞いています。

 市民はBDS運動などで、イスラエル企業や米軍支援企業をボイコット・投資封鎖などで制裁しています。日本企業が民需から軍需に転換して、日本は武器を作って売る国に変質してしまったら日本の民生技術は衰退しますし、どこかで紛争が起きれば日本製品はボイコットされ、国内外の市民が危険にさらされます。飲料メーカーや病院がサイバー攻撃で大混乱したニュースは記憶に新しいと思いますが、大学や企業が武器を作るようになったら、政府の手によらなくても、民間のハッカーなどが戦争協力者を攻撃するようになると思います。

 政府が武器製造を後押しするリスクは数えきれないほどありますので、どこかの国が攻めて来たらどうする、などと安直な議論をしないでもらいたいと思います。


 八王子市の主要産業であった絹織物も、太平洋戦争の最中は大変な官製不況に見舞われました。生糸が配給制になって生産量が減少、さらに「ぜいたくは敵」と言われ製造すら困難に、開戦してからは輸出相手もいなくなりました。市民は織物業が開店休業になった代わりに、近隣市の軍需工場へ働きに出かけます。残った織物工場では、動かせない機械だから鉄として供出してと言われ、織機を泣く泣く手放し、わずかに残った機械も八王子空襲で壊された と散々な目に会っています。八王子は非核平和都市宣言をしておりますので、意見書を出すべきですと論戦しました。意見書は自民党や一部諸派の反対があったものの、賛成多数で可決することはできました。


今回の定例会では、もう一つ悩ましい議題がありました。学校司書の充実を求める請願です。このテーマも非常に重要なのですが、記事が長くなりましたので別の機会にしたいと思います。


 
 
 

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。

2023 森ヨシヒコ後援会

bottom of page