提案した意見書2本、全会一致で可決
2026年八王子市議会第3回定例会、本会議6日目。
この日は条例改正や補正予算案の委員会審査結果報告と採決のほか、
議員提出議案の審議が行われました。
今回出された議員提出議案は全部で4つ。うち、2つは森ヨシヒコが提出したものです。
議員提出議案第9号 米国産一般流通用生鮮ジャガイモの輸入解禁を見合わせることを求める意見書
議員提出議案第10号 心身障害者医療費助成制度の拡充を求める意見書
議員提出議案第11号 地方財政の充実・強化に関する意見書(提出者:森ヨシヒコ)
議員提出議案第12号 非核三原則の堅持を求める意見書(提出者:森ヨシヒコ)
(※号数は通年で振られます。)
第9号は読んで字のごとくですが、生ジャガイモは品質管理上「土」がついた状態で輸入されます。その土にアメリカ特有の菌や虫が含まれており、日本に持ち込まれると営農に大きな支障が出ることや、ジャガイモは米と並んで食料自給率の高い農産物であり、輸入解禁になると国内のジャガイモ農家と厳しく競合するので、国内農業を保護するため認めるべきでないとする意見書です。
第10号 心身障害者医療費助成制度(マル障)では、身体障害者手帳1級・2級(内部障害は3級も含む。)、愛の手帳1度・2度、精神障害者保健福祉手帳1級 に該当する方は、所得に応じて医療費の負担が軽減されます。今回の意見書は対象者の拡大を東京都に要望するものです。知的障害には、セルフケアが苦手な人が居たり(例えば虫歯になりやすい、疾患に気づかず重症化してしまう)、ダウン症のように医療リスクが高い人もいます。虫歯の治療のためにも全身麻酔など追加の施術が必要な人もいます。就労している方もいますが、概して所得は低い傾向です。家族が支援できる場合でも、日々の医療費が健常者よりも高額になる傾向にあり、もっと安心して医療にかかれる制度が望まれています。
第11号 地方自治体の運営には様々なお金がかかります。そのすべてを自治体内の住民が納める税金で賄うことができない自治体が大多数で、国から地方交付税を受けることで財政が成り立っています。国が地方に配分する地方交付税の原資は、国税である所得税・法人税の33.1%、酒税の50%、消費税の19.5%、および地方法人税です。国税と地方税のバランスを変えれば、地方は国から税金を再配分されなくてもやっていけるのではないか、という議論もありますが、東京都都心部のように地価が高く大企業が集中している自治体と、そうでない自治体では税収に大きな開きもあるので、国による再配分機能も一定必要です。 地方交付税を算定する際には、自治体の人口や面積、道路延長や学校の数など、自治体の施設や規模に応じてどのくらいの経費が掛かりそうか、「基準財政需要額」を計算し、次に見込まれる税収などの「基準財政収入額」を算定し、その差額を自治体に支給する、という仕組みなのですが、このくらいの自治体ならこのくらい経費が掛かるよね、という「基準財政需要額」の計算が本当に妥当なのか…というのが、地方自治体関係者にとって永遠の謎です。物価高、人件費の高騰、生活インフラの維持管理、DX化、脱炭素化、福祉事業などなど、経費が掛かる事業は多岐に渡りますが、各自治体の需要をきちんと見込んで、安定的に地方に配分してください、という内容の意見書となります。

第12号 戦後81年、侵略戦争の反省を忘れ、自民党は戦争遂行能力を備える法改正や軍備拡張を続けています。11年前の安倍首相による安保関連法改悪、激増する防衛費、安保関連3文書の改訂、この先にあるのは憲法第9条の改悪であろうかと思います。戦争は自分の利益のために、仲間や相手の命を奪う行為で、人権侵害の究極の姿です。このように書くと、侵略されるかもしれないから軍備が必要だという人が必ず現れますが、近代の戦争はほとんどの場合「自衛」を理由に侵略しています。ロシアがウクライナに侵略したときも、アメリカがイランを攻撃したときも、脅威を取り除くため、と主張していました。憲法は自衛権までは否定していませんが、安倍首相の登場以降、アメリカから武器を買いまくり、教育予算よりも防衛予算が多い国になってしまいました。国民が飢えているのに、軍人ばかりが威張る国、どこかの時代、どこかの国によく似ていますが、備えるべきは「かもしれない危機」よりも人口減少や高齢化、円安に知の流出がつづく「現実の危機」です。重たすぎる用心棒は、持ち主の体力を奪います。 そのような指摘もどこ吹く風、高市首相は安保関連三文書の年内改定を指示し、ついに非核三原則の見直しまで議論させるようになりました。小泉防衛大臣も見直しを言及しています。30年前であれば即辞任級の発言ですが、政治生命が断たれることもなく、見直しの危機は続いています。
八王子市は1982年に非核平和都市宣言をおこないました( https://www.city.hachioji.tokyo.jp/shisei/001/001/018/002/p006166.html )。時に東西冷戦がエスカレートし、米ソの核戦争が現実の危機とみなされていました。いま、ソビエト連邦はありませんが、軍事勢力図は二極化ではなく多極化し、偶発的衝突のリスクも高まっています。このような時代にあって求められるのは、軍拡ではなく世界的な軍縮ではないでしょうか。
今回の4本の意見書は、9号・10号が賛成多数による可決(自民党が反対)、11号・12号は全会一致で可決しました。八王子市民の声を、国や政府に届けることができて、安堵しております。





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